新しい命が宿る神秘的な妊娠ですがお母さんの体内では様々な変化が起こり、嬉しいことも大変なこともたくさんあります。
妊娠によるマイナートラブルとしては、悪阻やだるさ、精神不安定、むくみ、毛深くなる、腰痛、便秘、などたくさんありますが、中でも肌荒れに悩む妊婦さんが多く、中では皮膚科を受診する方もたくさん見られます。
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そんな大変な妊娠と肌荒れの理由について、詳しくお話していきましょう。
皮膚科医に聞いた、妊娠すると肌荒れする理由とは?

①ホルモンの変化
まず第一にあげられるのがホルモンの変化によるものです。
妊娠するとホルモンバランスが乱れるとよく聞くかと思いますが具体的にどういったことなのか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
妊娠するとまず女性ホルモンが急増するのですが、このホルモンを黄体ホルモンであるプロゲステロンと呼びます。
もちろん妊娠していない時でも分泌されるホルモンで、主に生理前に子宮内を整え妊娠の準備をさせる女性ホルモンです。
妊娠が成立することで、このプロゲステロンがせっせと働き、子宮環境を整え、赤ちゃんの眠るお部屋である胎盤を完成させます。
このため、全体的にホルモンのバランスが乱れてしまうのですが、ホルモンのバランスが乱れると自律神経も鈍りますので、新陳代謝も悪くなります。
新陳代謝が悪くなるということは、お肌の再生力が弱まるということになります。
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通常お肌は約40日ごとに古い角質が剥がれて生まれ変わっているのですが(これをターンオーバーと呼びます)再生力が弱まるとこのターンオーバーが乱れうまくいかなくなります。
このため、角質がボロボロとなり弱いため、しっかりと膜が作れずにお肌の水分を保持する力も弱まり、外的刺激からお肌を守るためのバリア機能も弱くなってしまうのです。
妊娠中は乾燥や肌荒れが起きるのはこのせいです。
古い角質が剥がれにくいため古いメラニンも残りがちとなり、シミやそばかすが増えるのも、代謝が悪くなってしまうせいです。
また、プロゲステロンは過剰に皮脂を分泌させてニキビや吹き出物を増やす働きもするので、生理前や妊娠初期にニキビや吹き出物がたくさん出来るのはこのせいです。
②悪阻による栄養の不足
また、妊娠初期は特に肌荒れが起きやすいと言われています。
それは、ホルモンバランスの急な乱れと共に悪阻による栄養不足も絡んでくるからです。
妊娠すると5週ごろから16週ごろまで悪阻が起きる方が妊婦の約50%~80%見られると言われています。
吐き気をもよおす吐き悪阻や、食べていないと気持ちが悪くなる食べ悪阻、水分さえ受け付けない重度の悪阻、と症状は様々ですが、普段の食生活をそのまま続けられる方は少ないのではないでしょうか。
栄養や水分不足と肌荒れとはとても親密に関係しています。
食事から摂れる栄養素は、体内で代謝を促したり炎症を抑えたり、肌荒れの原因となるお肌の酸化を防ぐ働きをするものなど肌荒れを改善する働きをするものがたくさんあり、これらが乏しくなるといくらスキンケアで肌荒れのお手入れを頑張っていてもなかなか改善されません。
妊娠中の肌荒れは特に、外からのスキンケア+内面からのケアが必要となります。
妊娠中の肌荒れ、治らないと諦めていませんか?
妊娠中の肌荒れも、初期、中期、後期とそれぞれ悩み事が違ってくる場合があります。
ではそれぞれの時期での悩み別に重要なポイントを考えていきましょう。
妊娠初期
妊娠発覚~悪阻が始まるまでの間に急激にプロゲステロンの分泌が始まるため、皮脂が出やすくて、あごの周りのUラインにニキビや吹き出物がたくさん発生して悩む妊婦さんが多い傾向にあります。
また急にホルモンバランスが崩れるわけですから、体も慣れずに驚き、とてもお肌が敏感になっている時期だと言えます。
そんな妊娠初期はとにかく皮脂によるニキビや吹き出物対策が必要です。
特に重要なことが「洗顔」です。
洗顔の重要性!?
妊娠初期は洗顔が大切!
クレンジングはもちろんのこと、洗顔料を使った洗顔を怠らないようにし、過剰な皮脂を取り除くようにしましょう。
ただし、お肌は非常に不安定な状態です。
スクラブ入りの洗顔料やクールなタイプの洗顔料ですっきり!しようと思ってはいけません。
逆にお肌に低刺激で汚れはしっかり取れるのに潤いも残すタイプの洗顔料を使いましょう。
皮脂があるからと洗浄力が高すぎるものを使うと、乾燥し、より過剰に皮脂を分泌させてしまうので
注意しましょう。
清潔なお肌の状態にしておくことでその後の化粧水や美容液の浸透性が高まり、妊娠初期のニキビや吹き出物対策となりますので、妊娠初期は特に意識して洗顔してみてください。
(洗い過ぎも禁物なので朝晩一日2回で十分です。)
妊娠中期
個人差はありますが悪阻もおさまり、胎盤も完成して落ち着くと言われる妊娠中期。
一見肌荒れも治まるのでは?!と思いがちですが、ホルモンバランスはまだ乱れた状態ですので、そうとも言えません。
ただ、個人差はありますが、このホルモンバランスに体が慣れて肌荒れも治まる、という方もいます。
ですので引き続き、注意が必要です。
特にシミやそばかすが出来やすい状態ですので妊娠中は常にシミそばかす対策を続けましょう。
紫外線対策!?
普段から紫外線を浴びないようにするのがとても大切です。
UVカット剤はもちろん、帽子や日傘などでより念入りに紫外線カットをしてください。
また普段のスキンケアに美白の美容液などをプラスしておくと安心です。
ビタミンC誘導体を含む美容液を使ってシミやそばかすがそれ以上増えないように濃くならないように
しておきましょう。
また体内からもビタミンCを含む果物や野菜を摂取することを心がけて、内側からのケアもプラスし、メラニンを増やさないようにするとよいでしょう。
妊娠後期
後期にもなるとプロゲステロンの増加がおさまり、徐々に減っていきますがしかし、油断は禁物です。
お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれてお母さんの水分や栄養がどんどん赤ちゃんに吸い取られるので、
急にお肌が乾燥し、かゆみをおびる方がたくさんいます。
体まで乾燥し、急にお腹の妊娠線が出来た!なんて方もいます。
乾燥や痒みが起きたら!?
まずは保湿が大切なのですが、簡単に素早くできる解決策としては、水分をたくさん摂ることです。
妊娠後期は特に、むくみを気にして水分を控える妊婦さんが多いですが、水を飲むこととむくみとは関係ありません。
また睡眠不足も乾燥を引き起こす原因となりますので、大きなお腹でなかなか眠りづらく大変ですが、
少しでも睡眠を摂る努力をしましょう。
そしてもちろん高保湿のスキンケアを使って保湿することです。
あまりにかゆみがひどく我慢できない場合は皮膚科に相談して、妊婦でも使えるかゆみを抑える薬を処方してもらいましょう。
つまり・・?
妊娠して肌荒れが起こる理由は様々で、症状も人それぞれですし時期によってもそれぞれ・・というのが現実です。
しかし原因が主にホルモンバランスによる妊娠中の肌荒れですので、出産し、産後しばらくすると徐々に体も元に戻るので安心してください^^
ですが妊娠中の肌荒れのケアを怠っていたせいで、ニキビが跡になってシミになりずっと消えないでいたり、これを機に肌質が変わり産後も肌荒れが続いてしまう可能性も無きにしも非ずです。
日頃のケアで少しでもキレイなお肌をキープできるといいですね^^
いつも最後までお読みいただきありがとうございます!
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